arakabu-kamenoteのブログ

あちこちガタがきだしたオヤジの日々の記録です。

68歳の肝臓

9月7日に入院して、翌日に肝細胞癌の手術をした。
前回の胃癌の時は、開腹手術でしたが、今回は腹腔鏡下の手術だ。
開腹手術とは雲泥の差で、手術の翌日には立ち上がって歩くことが出来た。
そんな訳で、早くも明日退院だ。
お腹には7個の穴が開けられている。

私は主人の持ち物である。持ち物と言っても、手に持ったり、ポケットに入れたりするものではない。
書き出しの文章は、怠け者の私の持ち主が、退院前日の9月10日に書きかけて、下書きに放り込んでいたものである。
いくら経過良好でも、術後2日しかたっていない。
持ち主の怠け癖も有るが、微熱が継続中で歩行しているが、頭の中の脳細胞の集中力が無くなっている。
アップしようと思って書き出した主人であるが、一時間もたたない内に放り投げた。
主人は一昨日予定通り退院。昨日は、休んでいる間のメールの整理を気合いでこなしていた。

手術翌日には、病棟の面会スペースまで歩いて行って、本棚から本を病室に持ち込んでた。
主人と一緒に部屋に、入って来たリハビリ科のお兄ちゃんと、お姉ちゃん
「もう起き上がるだけでなく、歩けるんですか?今日はとりあえず起き上がらせようと来たのに」
とお兄ちゃんが言った。
「気合いよ、前回リハビリのお兄ちゃんに散々イジメられたのでね」
「手術の翌日に立てる人はいても、歩けるとはねぇ。とりあえ酸素量だけ測るか」とお姉ちゃんに指示した。お姉ちゃんが主人の指先に洗濯ばさみみたいなものをつけた。それでリハビリ終了、手持ち無沙汰に引き上げていた。

こんな会話を腹の皮1枚挟んで、聞いていた。私自身じゃなくて私の所有者が、他人に褒められる。
なんか、変な感じではあるが、嬉しい。

そう、もうお分かりと思うが、私の主人68歳の肝臓である。
今日も、主人は微熱が続いている。先ほど体温測定して、
「38度9分あるよ、39度近くあればもっとしんどいはずなのに。孝子測ってみて」と細君の孝子さんに言っていた。細君が自分も熱測ってみて
「37度4分。やっぱり体温計がおかしいかも」と細君
シチズンの電子体温計で、製造年が06年になっている。多分西暦だろう、壊れて当たり前かも。
物を大切にする事は、良い事だが、限度もんである。

肝細胞癌の手術の時、私の周りに眩いばかりの照明が当てられて、目玉みたいなカメラに覗き見された。
あまり気持ちの良いものでもないが、ご主人は何の痛みも感じていないようだ。別の穴から何かが挿入され、私の中の胃に近い部分の癌を切り取っていく。腹の皮を隔てた執刀医の言葉から、以前の胃癌手術跡と癒着していて、少し慎重に手術が進んでいることが分かる。
肝細胞癌は2カ所あり、2カ所目は私の右上部、大角膜の直ぐ下だ。1カ所目と離れているので、別の穴あ開けられ、お腹に計7個の穴。
やる事は1カ所目と同じで有るが、こちらの方は癒着が無い分楽勝だったようだ。

何せ私もご主人の持ち物であっても、お腹の中が私の住まい。外の世界は全く見えない。
腹の皮1枚を隔てた会話から勝手に想像して部分も有る。
要は、腹腔鏡下の手術とは、こういうものだと、参考までに書いたまでだ。

私の主人は、まだ微熱中。体温計が正確でなくても、平熱で無い事は確かだ。
そんな訳で、私もブログに少しだけ貢献してみた。

私個人としては、手術が楽だった、2カ所目の右上の癌切除後の方が、痛い。
肺が有って大角膜で隔たっていても、ご主人が、大きな呼吸をしたり、せき込んだりすると、私は、揺さぶられたり、大角膜に押しつぶされたり、散々である。
私の所有者も痛いらしく、今日は小さな呼吸で、せき込まないように注意しているようだ。

私と、私の所有者、しっかりタッグを組んで頑張るのみである。

編集履歴
ブログアップ後、ご主人様は、アイスノンで頭を冷やして、ベッドへダウン。
約1時間半、熱が下降傾向になった。
間違いのチェックもせず、アップしていたので、再度見直す。
なんと、誤字脱字の山、慌てて修正した。
御主人様の熱の影響が、当然私にも出てたのだろう。
単に、言い訳に過ぎないが、既に読んでくれていた人、ごめんなさい🙇