熊本県の大雨の情報をテレビでみながら、ソファーでのんびりと時間を過ごしている。大雨の地域の人たちの事を考えると、私の今のだらけた姿は不謹慎極まる。何処か他人事でテレビの映像や音声を聞き流している。
朝から見ていたテレビも10時前には見飽きて、パソコンでもしようと、自分の部屋へ引き込もる。部屋に入ってパソコンを立ち上げると、それを待ってたかのように孝子の声
「忙しい」
「別にぃ」と条件反射で答えた。それが間違いであった。
「これ10分間もんで」とポリ袋に入った白いものを持ってきた。パン生地である。孝子は、世間一般に遅れをとるまいと、最近手作りパンに凝り始めている。
仕方なくパン生地をもみ始めた私
『歳はとりたくないねぇ、もみ方忘れてる』などと、昔の事を回想しながら無心にもんだ。パン生地は何かと違って、もまれても膨張しない。後でじっと置いとくと膨らむのだ、なんか理解に苦しむ。
「大体10分たったよ」と孝子に声をかける。孝子の厳しいチェックがはいり、その後ポリ袋は、平たく伸ばされて、オーブンレンジへ入った。
「昼はパンよ」と孝子
「時間がないよ昼に出来る?」と言うと
「レンジで発酵させるから早いのよ」
どうやら最近よく聞く『簡単レシピ』なるものに挑戦しているようである。
どう出来るか『乞うご期待』
この言葉、最近聞かなくなった。昭和の人間しか使わない死語になりつつ有るのかも?
「今日は案外早く出来るかも」と孝子の声
「そうかい」とタイピング中の私は、気のない返事をかえす。
「今日は大きいの」と手で形を作り孝子が後に立つ
「何しよん」
「ブログ」と即答で返す。
「チョットの間ブログ書いてなかったちゃう」
こいつ私のブログチェックしてないな。私にしては頻繁に書いてるのに。
ま、チェックが入らないほうが気楽だけど、心配なのはパン『せいては事をしそんじる』である。
何処かミスする孝子、大丈夫?